エメラルドについて
2023.05.30管理に注意!“エメラルド”
美しいグリーンの輝きで知られるエメラルド。
エメラルドグリーンという言葉があるほど、鮮やかで美しい緑色が特徴的です。
エメラルドに関する伝説や逸話も世界各地で多く残っており、古くから人々を惹きつける神秘的な宝石とされてきました。
そんなエメラルドの歴史・特徴について詳しく見ていきましょう。
【クレオパトラが愛した宝石】
エメラルドを愛した歴史上の人物として古代エジプトの女王クレオパトラが有名です。
その輝きに魅了された彼女は、自身の名を付けたエメラルド鉱山「クレオパトラ鉱山」を所有していたほど。 この鉱山は、1818年に発見され実在が証明されています。
また、粉末状に砕いたエメラルドをアイシャドーとして使用したという逸話も有名です。
【繊細な宝石“エメラルド”】
鉱物としては比較的高い高度を持つエメラルドですが、衝撃に弱く割れやすいのが特徴です。
エメラルドは、ベリルと呼ばれるベリリウムを含んだ鉱物の一種で、内部にインクルージョンと呼ばれる内包物がたくさんある宝石です。
また、その性質上傷やくもりも多いため、樹脂やオイルに浸して傷を隠す処理が施されます。この処理は内包物を見えにくくするだけでなく、割れを回避し耐久性をアップさせる効果もあります。
内包物の少なく処理を行っていない天然石は「無処理」や「ノンオイル」と記載されることがありますが、このような記載が無い場合のほとんどは処理済のエメラルドと考えられます。
【エメラルドのための特殊なカット】
繊細で割れやすいエメラルドのために考えられたのがエメラルドカットです。
原石の六角柱からなるべく効率的にカット、角を少なくして「欠け」を回避した形状です。
広いテーブル面と、その周りの階段状のカットが特徴的です。
ブリリアントカットのような光の反射を強調する形状ではなく、エメラルド本来の美しい緑色を引き出す形状です。
【お手入れの注意点】
メラルドは取り扱いにも注意が必要です。
お気に入りのジュエリーはまとめて宝石箱にしまいがちですが、宝石がぶつかることで割れてしまう可能性があります。エメラルドは単体で保管するようにしましょう。
また、 お手入れは乾拭きで行いましょう。施されている含浸処理は水分に弱いため、水洗いはNGです。油性のクリームなども表面の輝きが失われてしまいます。
乾いた布でサッと拭うだけで汚れは十分取り除けます。