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エルメスの製造刻印(年式)について

2023.06.30

エルメス(HERMES)の製造刻印について

エルメス製品(バッグや財布)の価値を調べたくても、どう調べていいかわからない。そんな悩みってよくありますよね。
そんな時に知っておきたいのが「製造刻印」です。
「製造刻印」には製造された年数、工房などいろいろな情報が記されていてエルメス製品の価値、種類を特定するのに大いに役立ちます。
ここではエルメスの「製造刻印」の見方と種類についてご紹介していきたいと思います。

 

【製造刻印の見方】

製造刻印には大きく分けて、製造された工房(アトリエ)、職人と製造年が打刻されています。
ですが、工房と職人の表記については一般的には情報が開示されておらず、我々はもちろんエルメスの店舗スタッフですらうかがい知ることはできません。工房と職人の表記はエルメスの高いクオリティーと職人の誇りを示すものなのです。
なので、製造年をベースに製造刻印を見ていくことにしましょう。

【製造刻印の場所】

では、エルメスの製造刻印はどこに記されているのでしょう?
缶ジュースやお菓子などの製品表示ならおおよそ想像がつきますが、エルメス製品はデザインもたくさんの種類がありますし、何よりデザイン上は邪魔になるであろう刻印を目立つところに打刻するはずがありません。見ていきましょう。

バッグの製造刻印の位置

バッグと一言にいっても形は様々ですし、年代によっても打刻場所が変わっていることもあります。
なので、代表的なものを一つ一つ説明していきます。

バーキン

まずはエルメスのバッグのシンボル、バーキンです。
バーキンの製造刻印の位置は2014までと2015年以降で2種類あります。
2014年までのバーキンには正面からみて右側のベルトの裏に製造刻印があります。
2015年以降のバーキンには正面からみて左上部のバッグ内側に製造刻印があります。

ケリー

台形型が美しいケリーバッグもバーキンと同じように2014までと2015年以降で2種類の打刻位置があります。
2014年までのケリーはバーキンと同じように正面からみて右側のベルトの裏に製造刻印があります。
2015年以降のケリーは正面からみて左側のマチのバッグ内側上部に製造刻印があります。

リンディ

ハンドバッグにもショルダーバッグにもなるリンディはファスナープルの裏側に製造刻印があります。

ボリード

ファスナーの使い勝手もよく、カラー展開も多いボリードは正面から見て右側、
ファスナーエンドにあるタブの裏側に製造刻印があります。

ガーデンパーティー

エルメスを代表するトートバッグであるガーデンパーティーはマチ部分内側中央のレザー帯に製造刻印があります。

財布の製造刻印の位置

財布にももちろん製造刻印が打刻されています。
バッグより小さいので見逃さないようにしましょう。

ベアンスフレ

エルメスの財布の定番、ベアンスフレです。
ベアンスフレの製造刻印の位置はコインケースの後ろの札入れの内部にあります。
奥まっていて非常に確認しずらい位置なので見落としてしまいがちです。
また、古い型のものはコインケース内部に刻印されています。

ドゴン

ベアン同様に15年以上前から販売されている定番、ドゴンは
カードポケットの後ろの札入れの内部に製造刻印があります。

アザップ シルクイン

内側のカレの柄が楽しいアザップシルクインはな内側にあるタブに製造刻印があります。

どうでしょうか?エルメスの製品はほかにもありますので、お手元のエルメス製品の製造刻印を探してみてはいかがでしょうか?

【製造年の刻印の見方】

製造刻印に独立して一つのアルファベットが刻印されているものがるかと思います。(ソルド品の「S」を除く)
そのアルファベットが製造年を表しています。
1964年~1970年の刻印は「T」~「Z」
1971年~1996年の刻印は「〇」の中に「A]~「Z」
1997年~2014年の刻印は「□」の中に「A」~「R」
2015年~現在の刻印は「T」「X」「A」「C」「D」「Y」「Z」「U」「B」になっています

少し難しく感じるかもしれませんが見慣れてくるとおおよその年代がすぐにわかるようになるので、お手持ちのエルメスと、一度見比べてみてはいかがでしょうか?

エルメス(HERMES)の刻印が無い場合は偽物?
まれに製造刻印が探しても見つからない…というバッグや財布があります。
これは「偽物」なのでは?と思うでしょうが、一概にそうとも言いづらく、エルメスが一点一点手作りである、という特性からシンプルに「押し忘れ」、押す力が弱くて「とても薄い」などの理由が考えられるのです。
逆に「偽物」でも刻印を似せて押してあるものもあります。
ですので、お手持ちのエルメスが「ひょっとして偽物かもしれない…」という場合でも是非一度お問い合わせください!

【素材刻印の見方】

全てのエルメス商品についているわけではありませんが一部「素材刻印」というものがあります。
バッグや財布に使用している革素材の中でも、爬虫類を中心とした希少動物からとれる「エキゾチックレザー」と呼ばれるものに、
主に刻印されています。
以下のような種類があります

クロコダイル・ポロサス

エキゾチックレザーの代表格ともいえるワニ革の中でも、最高級品といわれるのがクロコダイル・ポロサスです。
ポロサスとはスモールスケールクロコダイルとも呼ばれるイリエワニの学名です。
鱗一つ一つが小さく、バッグや財布にしても美しい凹凸を堪能することができます。
刻印は「∧」です。

クロコダイル・ニロティカス

ニロカティスとは「ナイル川の」という意味です。つまりはアフリカ産のクロコダイルの皮を指します。
ポロサスに比べ鱗は大きめになっています。
刻印は「●●」です。

アリゲーター

アリゲーターはクロコダイルと同じワニ革ではありますが種類が違います。
革の違いでいうとアリゲーターはクロコダイルよりも腑模様がやや長めの長方形になっているのが特徴的と言えます。
刻印は「□」です。

リザード・ニロティカス

上記からもわかる通り「アフリカ産のトカゲ革」です。
表面の非常に細かい班が美しい、大型のトカゲを使用しています。
刻印は「-」です。

リザード

リザード・ニロティカスとは違い、こちらは「インドネシア産のトカゲ革」です。
こちらはトカゲのサイズがあまり大きくはないため小さめのアイテムに使われることが多くなります。
刻印は「=」です。

【特殊な刻印の見方】

素材刻印のほかにも、通常のアイテムとは違う品質を示す刻印があります。
馬蹄マークはオーダー品で、流れ星マークは関係者用を示す刻印となり、滅多にお目にかかれないものです。

ソルド品(アウトレット品)

「エルメス・ソルド」というイベントはご存じでしょうか?
「エルメス・ソルド」とはエルメスが定期的に開催するセールイベントのことで、入場するには招待券が必要となっており、招待券を持っている人と、その同伴者2名のみが入場を許されています。
ソルド品というのはその「エルメス・ソルド」で販売された商品ということです。
セール品ではありますが通常の製品と品質は変わりありません。
「ソルド品」にはアルファベットの「S」の刻印がされています、ですので、混同を避けるため、製造年の刻印に〇や□の枠なしの「S」は使用されていません。

パーソナルオーダー(スペシャルオーダー)

エルメスはもとは馬具工房として始まりました、それを象徴するような「馬蹄」の刻印があります。
それがパーソナルオーダーマークです。
パーソナルオーダー品とは一部の購入実績のあるエルメスの顧客向けに開催されるオーダー会で作られた製品のことを指します。
ですので、素材からカラー、金具の組み合わせまでオーダーメイドで作られたものです。

スターマーク(流れ星)

いかにもレアもの、といった風合いを醸し出している「スターマーク」
これは、エルメスの関係者のために作られた製品、もしくは、一級職人が製造し家族や懇意にしている顧客にプレゼントする製品の証です。つまりは非売品です。
希少であると同時に、定価というものが存在しないため値段をつけるのが難しい逸品でもあります。
「★」や流れ星のマークが刻印されています。

まとめ

エルメスの製造刻印について紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
刻印の知識は、リセールショップで購入する際や、買取に出す際の判断基準となります。
製造刻印を知っていれば、何年製のアイテムかが分かるので、最新の年代や、特定の年代のアイテムをお探しの際にスムーズです。

また、製造年が新しいアイテムのほうが買取価格が高くなる傾向にあるため、製造刻印を把握することは、その観点でみてもとても重要だといえます。
エルメスは歴史も長く過去多種多様なバッグ、財布を展開してきました。
市場も常に活発で、需要は年々増しています。
その中でお手元のエルメスの価値を知る一助になれましたら幸いです。
「偽物かもしれない」、「大した価値がないかもしれない」と思っても。
ご相談は無料で受け付けていますのでお気軽に買取査定を試してみてください。
「身に着ける資産」ともいわれるエルメスのバッグ、価値を理解しておくのは決して無駄なことではないと思います。


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