ロレックス エクスプローラーⅠ(Ref.14270) の魅力
2024.09.26ロレックス初のスポーツモデル『エクスプローラーI』。
エクスプローラーとは「探検家」を意味しており、その名の通り探検家向けの時計として製造されました。
資産価値が高く、視認性を重視したシンプルなデザインのエクスプローラーⅠは、
ロレックスのエントリーモデルとして需要の高いモデルとなっています。
中でも1990〜2000年頃に製造されていた「Ref.14270」は、エクスプローラーが誕生した
1953年以来、初めて大きくアップグレードが行われたモデルとして有名です。
大まかにはプラスチック風防からサファイアクリスタル風防に変更され、リファレンスは
前モデル「Ref.1016」から5桁へ移行となりました。
このタイミングでムーブメントも前モデルのCal.1570からCal.3000に変更され、振動数が
毎時19800振動から毎時28880振動に向上しています。それにより精度の安定も図られています。
また、Ref.14270は製造初期と後期によって仕様が異なります。初期モデルのバックルには
シンプルなシングルロック、後期モデルには2段階機構のダブルロックバックルが採用されています。
(筆者愛用のエクスプローラーⅠは初期モデルのシングルロックバックル)
エクスプローラーに限らずですが、夜光塗料も初期モデルにはトリチウム、後期モデルには
スーパールミノバが使用されています。それぞれ1996年頃(T番)辺りまでが前仕様となっています。
使用されている夜光塗料はダイアルの6時位置で確認することができ、トリチウムを使用したモデルは
「T SWISS -T<25」、スーパールミノバを使用したモデルは「SWISS MADE」と表記されています。
(先程紹介した筆者の時計はトリチウムモデルで、経年劣化で夜光効果はないが
トリチウム特有のクリーム色がたまらない)
中でもRef.14270にはE番とX番(1990年頃~1991年頃)にのみ確認される、
通称「ブラックアウト」と呼ばれるレア個体も存在しています。
ブラックアウトとは3、6、9のアラビアインデックスに着色がない、もしくは黒いラインで
着色されているのが特徴で、コレクターの間で大変な人気を誇っています。
様々な魅力のあるRef.14270ですが、
1997年放送の『ラブジェネレーション』で元SMAPの木村拓哉さんがドラマの中で
着用していた時計として、ロレックスブームの火付け役となったモデルでもあります。
そのデザインは現在に至るまでほとんど変更されておらず、それこそがエクスプローラーⅠの
大きな魅力なのではないでしょうか。