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カルティエが人気の理由

流行に左右されないデザインで長く使い続けられるという点や、王室御用達ブランドというのが理由として挙げられます。また、カルティエは世界初という称号を多く持っており、ジュエリー界の先駆者として常に最先端に居るという点も、人気の理由といえるでしょう。

例えば、現在は一般的に広く使われているプラチナは、カルティエが初めて使用しました。プラチナを使った洗礼されたデザインは、当時世界に大きな衝撃を与えたのです。

また、モナコ王妃のグレース・ケリーが身に付けた結婚指輪は、カルティエが世界で初めて発表したダイヤモンドのバケットカットが使用されています。このように、カルティエはジュエリー界を牽引する代表的な存在として常に注目され、多くの人たちから人気を集めているのです。

カルティエの長い歴史

そしてもう一つ、カルティエの人気を支えている理由として挙げられるのが、ブランド発足から現在まで続く長い歴史です。

カルティエは1847年、フランスの宝石細工師のルイ＝フランソワ・カルティエが設立しました。28歳のとき、師匠であるアドルフ・ピカールからジュエリーの工房を引き継ぎます。

その後、パリの上流階級が多く住まう場所に店を構え、高級宝飾ブランドとして歴史が始まったのです。1853年にブティックを開き、しばらくの間は上流階級向けに商売を続けていました。しかし、1859年にフランス皇帝のナポレオン3世がパリ大改革を行い、貴族以外の人もカルティエを身に付ける機会が増えたのです。これに伴い、一般市民も入りやすいように店舗をオペラ座付近に移し、売り上げ向上に成功します。

その後、ナポレオン3世の皇后であるウジェニーがカルティエの評判を聞き、顧客として獲得します。皇后から注文を受けるようになったカルティエの評判はさらに広まり、ヨーロッパ全土で高級ブランドとして成長していくのです。

ルイ＝フランソワ・カルティエの孫であるルイ・カルティエが3代目としてブランドを引き継ぐと、ライターや時計の製造など、男性向けの商品の開発に着手します。今までは女性向けの高級ジュエリーショップでしたが、男性も身に付けられる商品が次々と作り出され、世界的に有名なブランドとして名を馳せていきました。

1904年、イギリス王室のエドワード7世は、カルティエを「王の宝石商、宝石商の王」と大絶賛し、高級ジュエリーブランドとして確固たる地位を確立します。1909年、パリから世界へ飛び出したカルティエは、ニューヨークのマンハッタンに支店を構えました。

1939年には15か国の王室から御用達の特許状を受け取るようになり、現在でもパリの本店には9王室の紋章が飾られています。二度にわたる世界大戦により経営難に陥った時期がありましたが、戦争を乗り越えてブランドとして成長を続けていきます。日本には1964年、原宿に店舗を初出店し、日本人にも広く受け入れられるようになりました。

長い歴史のなかで培った様々な経験を現在に活かしているのも、カルティエの根強い人気を支えている理由の一つといえるでしょう。

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